通り池で合同救助訓練/市消防本部、海上保安部
実践的な訓練で連携確認
宮古島市消防本部(来間克消防長)と宮古島海上保安部(久留利彦部長)の合同救助訓練が13日、下地島の通り池で行われた。参加した隊員らには「人が落ちた」との想定以外は知らされず、救助隊員らが現場の状況を判断しながら、救助活動を連携して行う実践的な訓練。訓練には市消防本部から29人、海上保安部から13人、宮古島警察署から2人が参加した。
開始式で海上保安部の久留部長は「自然相手なので、日々環境は変わる。その中でしっかり意思の疎通を図ることができるという意識で、訓練に臨んでもらいたい」と、心構えを話した。
通報を受け、現場に到着した隊員らは、要救助関係者から、性別や年齢、落ちた時の状況などを聴取した。その後、通り池の地形を素早く観察しながら、救助用の担架を下ろすロープの支点を確保するなどの作業を迅速に進めた。
その間、潜水士6人(消防4人、海保2人)は約5㍍下の海面に飛び込み、要救助者の捜索、確保をした。その後、要救助者は担架に収容され、消防署員らによって、陸に引き揚げられた。
訓練後、参加した隊員らは訓練を通して浮き彫りとなった改善点などを検討した。
来間消防長は「このような救出困難な場所では随時、実践的な訓練を重ねることにより、救助技術も向上する」と述べた。
同合同訓練は消防本部と解除保安部が救助技術等の相互協力に関する覚書に基づき実施された。