児相宮古分室に354万円/17年度一般会計予算
翁長知事が県政運営方針/県議会2月定例会開会
【那覇支社】県議会(新里米吉議長)2月定例会が15日午前、開会し、翁長雄志知事は中央児童相談所宮古分室の設置費354万円などを含む総額7354億円の2017年度一般会計当初予算案や、文教地区建築許可権限の一部を宮古島市などに委譲する改正条例案など計61議案を提出した。
翁長知事は所信表明で、米軍普天間基地の移設計画について「辺野古に新基地は造らせないということを引き続き県政運営の柱に、全力で取り組むとともに、普天間基地の5年以内の運用停止を含めた危険性の除去を政府に強く求めていく」と述べた。
17年度当初予算案は、過去最高額の16年度予算7542億円を188億円(2・5%)下回った。国の沖縄関係予算案で沖縄振興一括交付金が前年度比で255億円(16%)減の1358億円となったことが影響した。08年度以来、9年ぶりに減額の予算編成となる。
離島振興の新規事業では、患者や妊産婦に島外への通院費を助成する離島市町村支援事業に2300万円、離島巡回診療のヘリコプター運営事業に1320万円、離島市町村の廃棄物適正処理事業に4883万円、小規模離島での葉野菜供給用コンテナの実証事業に1億60万円を盛り込んだ。
継続事業では、離島空路の運航と航空機購入費用を補助する離島空路確保対策事業に10億6530万円、沖縄離島住民等交通コスト負担軽減事業に20億8990万円、離島・過疎地域との情報格差を減らす超高速ブロードバンド環境整備促進事業に8億4750万円を充てる。
医療・福祉分野のうち、救急医療用ヘリコプターの離島急患搬送補助事業に2億5054万円、離島・へき地の勤務医を確保する医師派遣等推進事業に4億3299万円、市町村の子ども医療費助成事業を補助する「こども医療費助成事業」に13億7255万円をそれぞれ計上した。
また、県議会では1月に伊計島(うるま市)へ不時着した米軍ヘリの事故原因の徹底究明や訓練空域外の訓練中止などを求める意見書と抗議決議、航空自衛隊機のトラブルで那覇空港滑走路が閉鎖された原因究明と再発防止を求める意見書を、与野党の全会一致で可決した。
2月定例会への提出議案は予算案35件、条例案14件、議決案12件。会期は15日から3月29日までの43日間。代表質問は22~24日の3日間で、一般質問は27日から3月2日の4日間。