調査に行き詰まり感/観光プロモ事業百条委
東京サイドの証人カギに/出頭へ法的手続きも視野
市の観光プロモーション事業に関する市議会の調査特別委員会(百条委員会、濱元雅浩委員長)は24日、第8回委員会を市役所平良庁舎で開いた。同事業を受注した、市まちづくり研究会の代表理事だった砂川靖夫氏へ二度目の証人尋問を行ったが、新事実や新しい証言は得られず、調査の行き詰まり感が漂った。真相究明には、東京サイドで事業を仕切っていたといわれる同研究会事務局長(当時)の証人尋問がカギとみられ、同委員会では強制力のある法的手続きも視野に、当時の事務局長の出頭を求めることを検討する考えだ。
砂川氏への証人尋問では、各委員から事業の見積もり書や企画書の作成者、押印、提出時期のほか、市の会計規則で40%が上限となっている前払い金が「特約」として80%支払われたことへの事実関係などについて証言が求められた。
砂川氏が証言の中で、東京サイドでの中心的役割を担ったとされる当時の同研究会事務局長の名前をたびたび挙げて記憶をたどったことから、委員からは同氏を出頭させ宣言・証言させることが重要だと指摘した。
市議会事務局は、同氏には自宅宛てに出頭請求書を送付したものの、郵便局から返送されてきたことから「相手方には届いていない」と説明。このため、委員からは法的に送達したものとする手続き「公示送達」も視野に検討することを確認した。
次回委員会では、これまで7回開かれた同委員会での証言内容などをまとめた議事録を精査。証言の整合性や合理性、過去の証言との矛盾点などを分析し、今後の調査の方向性などを決める方針。
市側に見積書を提出したとされている埼玉県内の2業者の代表の証人招致の日程調整も進める。
同委員会では、市が観光プロモーション事業として宮古島市まちづくり研究会に発注した2013年度の観光プロモーションビデオ制作に係る委託業務(1545万円)と、14年度にフジテレビが実施した「お台場新大陸2014」に、市のブースを設けて宮古島観光をPRした事業(3700万円)を中心に調査が行われている。
同委員会は、来年度も継続して調査することを承認した。