来年秋にLCC就航へ/下地島空港利活用
「宮古観光に貢献したい」/三菱地所関係者が市長表敬
下地島空港の周辺用地活用について、県と基本合意書を交わした三菱地所の関係者が9日、市役所平良庁舎に下地敏彦市長を訪ね、今後のスケジュールを説明しながら宮古圏域観光への貢献に強い意気込みを示した。今後については、6月に着工を予定し、来年秋にはLCC(格安航空会社)や国際線を就航させて運航開始を目指していることが説明された。
三菱地所の谷澤淳一取締役は「時間はかかったが皆さんの後押しでようやくここまでこれた。今は締結してほっとしているが、これからがスタートなので緊張している。宮古や沖縄の観光に少しでも寄与した」と話した。
下地市長は「市としても多くの観光客が見込まれるので受け入れ態勢を整えたい。また、周辺には未使用の土地もまだあるのでそこも含めて有効利用してほしい」と述べた。
下地島空港と周辺用地の利活用について、三菱地所は県に対して「国際線等旅客施設整備・運営及びプライベート機受入事業」を提案。8日に同事業について県と基本合意書を交わしている。
空港施設について、谷澤取締役は「リゾート感あふれる建物にし、飛行機から降りた瞬間にリゾート地に来たと感じられる空港にしたい」と話した。
運用開始後は、国際線定期便やLCC(格安航空会社)、新規参入会社などの国内線定期便、チャーター便、プライベート機など、多様な航空機を受け入れていく。
想定スケジュールは17年6月~18年9月の間に新築工事や開業準備に入り、18年10月下旬~11月に開業予定している。
国際線就航について、同地所の広報部によると「まずは香港と台湾で就航させたい。ハブ空港の香港とつながると、ヨーロッパなどの路線とつなげることができるのが強みになる」と説明した。
年間航空旅客数の目標は18年を約5万人と想定。旅客機は小型機で毎日往復6便程度を就航させ、25年の目標を57万人に設定している。
そのほか、プライベートジェット機の駐機場としての活用などについても、県と今後調整して行くことなどが説明された。
LCCなど各航空会社とのこれまでのやり取りについて谷澤取締役は「とても感触がよい。これからが本格的な交渉になるになるが、就航の可能性はとても高いと思っている」と話した。