「基地被害改善」を採択/市議会総務財政委
野原部落会提出の陳情書
開会中の市議会(棚原芳樹議長)3月定例会は14日、常任委員会を開いた。総務財政委員会(嵩原弘委員長)では、野原部落会(島尻信徳会長)から提出された「航空自衛隊宮古島分屯基地から派生する基地被害等の改善を求める陳情」を賛成多数で採択した。
住宅に隣接する基地ヘリポートの移設や、日曜、休日における基地内工事停止の騒音被害の改善ほか、神行事における基地内御願所への出入り手続きの簡素化の3項目を市議会として沖縄防衛局に要請することなどを求めている。
同陳情書は、27日の最終本会議で採決が行われる。
同部落会は、隣接する千代田カントリーゴルフ場への陸上自衛隊配備計画が進められていることを懸念。今年1月12日に「これまでの基地被害の改善が進展しない中、これ以上の基地被害は耐え難い」として棚原議長に陳情書を提出していた。
委員からは、「生活環境が侵害されている地元住民の切実な声には理解できる」と早急に採択すべきとした意見と、「理解はできるが、現地調査や住民からの聞き取りが必要」と慎重な意見があったが採決の結果、賛成多数で採択した。
「沖縄の民意を尊重し、地方自治の堅持を日本政府に求める意見書の採択を求める陳情」「全住民の避難を想定した場合に把握しておくべき情報の早期収集および公開を求める陳情書」「複数の避難実施要領のパターンをあらかじめ作成して公開することを求める陳情書」はそれぞれ賛成少数で不採択とした。