見えない着地点/市議会流会
相反する両者の主張
22日の市議会一般質問が流会した。登壇者の質問前に定足数を割り込む市議が退席して議会が流れる事態は異例だ。発端は石嶺香織氏の弁明だが、背景には感情論も透けて見える。現時点では着地点が見えない。
午後2時20分ごろ、議場が騒然とした。平良隆氏に続いて13人もの議員が議場を後にした。野党や傍聴席からはやじが飛ぶ。「退席しないようお願いする」と制止する棚原芳樹議長の言葉もむなしく響いた。
流会後、報道陣に囲まれた平良氏は「議員個人にも抗議がきている」として携帯電話を開いてメールの内容を示した。「石嶺氏の意見に抗議します」と書かれたメールだった。平良氏は議会議員にも迷惑を掛けているとまくし立て、反省の色がないと主張した。
別の与党議員は「彼女は弁明で、フェイスブックでわびてマスコミにも出したという。議会事務局や当局にもわびているのに議会にはない」と憤り、弁明の中に議会への釈明がないことを退席理由に挙げた。
調整に入った棚原議長はため息をつく。流会を「非常に残念で悔しい」とした上で「(与党議員らは)石嶺氏はわびたが、その中身と本人の態度とか言葉とかが軽いと言っている。わびる思いが伝わらないと。だからもう一回、議会に対しても、宮古島市民に対してもおわびしてほしいと求めている」と述べ、弁明に対する受け止め方が背景にあることをほのめかした。
渦中の石嶺氏は「反省の色がないというが、極めて主観的なものではないかと思う。私自身は反省をしているから謝罪をした。これをもう一度謝罪しろというのはいじめや嫌がらせではないか」と反論した。
一方、議員個人への抗議メールについては「そうなると個人的な話。もし一人の方に迷惑を掛けているのであれば、言ってもらえればすみませんって話なのですが」とした。ただ、「それは議会の公式の場でやることなのか」と退席議員の対応に不満を漏らした。