児相宮古分室設置費を可決/県議会2月定例会が閉会
【那覇支社】県議会(新里米吉議長)の2月定例会は29日、最終本会議を開き、中央児童相談所宮古分室の設置費354万円などを含む総額7354億円の2017年度一般会計当初予算案や、文教地区建築許可権限の一部を宮古島市などに委譲する改正条例案など、計49議案を全会一致で原案通り可決し、閉会した。
野党会派の沖縄・自民は一般予算案の採決時には退席し、改めて提案した知事の訪米費用や大型MICE施設整備予算などの削除を求める予算修正案は、賛成少数で否決された。
17年度当初予算案は、過去最高額の16年度予算7542億円を188億円(2・5%)下回った。国の沖縄振興一括交付金が前年度比255億円(16%)減の1358億円となったことが影響した。9年ぶりに減額の予算編成となった。
離島振興の新規事業では、患者や妊産婦の島外通院費を助成する離島市町村支援事業に2300万円、離島巡回診療のヘリコプター運営事業に1320万円、離島市町村の廃棄物適正処理事業に4883万円、小規模離島での葉野菜供給用コンテナの実証事業に1億60万円を盛り込んだ。
本会議では、沖縄・自民が安慶田光男前副知事による教員採用試験や教育庁幹部、病院事業局長人事に関与した疑いを調査する百条委員会設置の動議を提案したが賛成少数で否決された。
また、議員提出による北朝鮮のミサイル発射や、中国機による日本領空接近行為に対し毅然(きぜん)とした対処などを求める意見書のほか、嘉手納飛行場周辺の住宅防音工事対象区域の見直しや、米軍普天間飛行場の運用停止の実現を求める意見書の計4案は、与野党の全会一致で可決した。