消石灰で一斉消毒
家畜伝染病の侵入防止/対策協
宮古家畜損害防止対策協議会(川上政彦会長)は29日、下地地区と平良島尻地区の畜舎で口蹄疫などの特定家畜伝染病の侵入を防ぐために、消石灰で一斉消毒した。2カ所合わせた畜舎は100軒。消石灰は1袋20㌔あり、全体で150袋分の総量3000㌔を散布して消毒を徹底した。
宮古家畜市場での出発式で、川上会長は「一昨年から宮古島市への海外クルーズ船が寄港しており、地域経済発展の起爆剤として期待されているが、その一方で、海外からの口蹄疫ウイルスの侵入や口蹄疫発生が非常に危惧されている」と指摘した。
また「東アジアでは、口蹄疫が極めて頻繁に発生しており、物流がグローバル化する中、本病が宮古島に侵入・発生してもおかしくない状況である。万が一、口蹄疫が発生した場合、宮古島地域の畜産は壊滅的被害を受けることが想定され、地域経済や市民生活への重大な影響が出ると考えられている」と述べ「宮古島に口蹄疫ウイルスは絶対侵入させない」と一斉消毒の重要性を強調した。
次いで宮古家畜保健衛生所の砂川尚哉班長が、平良港などの水際対策だけでなく、畜舎への消毒の大切さを訴えた。
この日は約20人が参加。四つのグループに分かれて消毒作業を実施。全員が白い防護服やメガネ、手袋、長靴を装着し消石灰を使って消毒した。消石灰は細菌やウイルスを効果的に死滅させる消毒資材とされる。