「事業共創」に全力/商工会議所議員総会
17年度計画を承認/小規模経営支援など柱
宮古島商工会議所(下地義治会頭)は30日、第84回通常議員総会を開き、2017年度の事業計画案と収支予算案を全会一致で承認した。事業計画には、官と民の橋渡し役としての取り組みを明記。「事業共創コーディネーターとしての役割を果たす」とした。具体的には小規模事業経営支援や雇用対策の充実・整備を推し進めていく。新年度予算は5565万円。
総会の冒頭、砂川恵映副会頭があいさつし、下地島空港利活用事業が採択されたことや平良港の拡充、クルーズ船の増加、公共工事の充実やサトウキビの増産などを挙げ、「宮古島は勢いがある」と強調。「これも会員の皆さんが島の発展に日々寄与されているおかげだ」と感謝を込めた。
この後、事業計画案と収支予算案を審議した。事業計画には企業と社会を結び付ける事業のプロデュースが「商工会議所の使命」と明記。「官と民の橋渡しを図るとともに、多様な関係者の力を引き出し、つなぎ合わせていく『事業共創コーディネーター』としての役割を果たす」とした。
具体的には、▽会員サービスの充実と会議所活動の活性化▽小規模事業経営支援事業の推進▽産業基盤の整備及び振興▽地域資源活用・育成事業▽雇用対策の充実及び整備▽地域活性化のための諸施策▽事務局員のレベルアップと総合力の強化-に取り組む。
小規模事業経営支援では新規創業、経営革新への支援に力を入れる。中小企業診断士等の専門家と連携を密にした事業を展開するほか、経営改善資金融資制度の円滑な推進を図る。
経営の合理化に関する相談も充実させる。事業所の要望に応じ、県商工会議所連合会に登録された専門家を無料で派遣し、具体的なアドバイスを行う「エキスパートバンク制度」や、国が全国に設置する経営相談所において、専門スタッフが中小企業・小規模事業者の売上げ拡大および経営改善など、経営上の悩みの相談に対応する「よろず支援拠点」制度を活用する。
産業基盤の整備では観光インバウンド戦略を構築する。インバウンド資源発掘モニターツアーの実施(観光協会と連携)やインバウンドの増加に対応した免税店制度活用の調査・研究、さまざまな言語に対応するためにスマートフォンアプリの活用法を探る。
一般会計の収支予算は前年度比215万円増の5565万円。収入の内訳は会費2550万円、事業収入795万円、交付金1550万円などで組んだ。
支出は事業費1470万円、給与費(役員報酬、給与等)2360万円、旅費120万円、事務局費515万円などとした。
特別会計は▽中小企業相談部4823万円▽共済制度1240万円▽会館管理690万円▽労働保険事務組合350万円▽退職金4330万円-とした。