飛行機好きの聖地に/下地島空港利活用
事業主FSOが概要説明
下地島空港の利活用で事業採択を受けたFSO(北谷町)の玉那覇尚也社長が30日、市役所平良庁舎に下地敏彦市長を訪ね、同空港でのパイロット訓練概要を説明した。訓練はシミュレーションがメインだが、実機訓練も行う。向こう1年で準備を整え、2018年4月に開業する。当初は数人から数十人規模の訓練生を受け入れる方針だ。玉那覇社長は「飛行機好きの聖地にしたい」と話し、自身が描くさまざまな構想の具現化に意欲を示した。
FSOは8日、三菱地所とともに下地島空港の利活用を図る企業として県と基本合意書を締結した。採択された事業名は「革新的航空パイロット養成事業」。
当面の訓練は数人から数十人の訓練生を受け入れて12週間のスパンでローテーションを組む。訓練施設は過去にJAL、ANAが使用していた施設を活用。訓練生を受け入れる環境を整えるため、17年度は同施設の改修などを行う。
FSOは訓練事業のほかにもさまざまな構想を描いており、LCC(格安航空会社)の台頭でパイロット同様不足することが予測されている整備士やCAの育成事業などを挙げる。
市長表敬で、玉那覇社長は「飛行機に関するビジネスはたくさんある。時間はかかるが、しっかりとした構想を持って一歩一歩進めていきたい」と述べた。
下地島空港の印象については「これはもう世界最高の訓練施設だ。海外からの関心も強い。パイロット訓練の立場で地域の発展に貢献したい」と述べた。
市長表敬には、産業振興公社の企業連携プロジェクトで下地島利活用計画の基盤整備に取り組んだ那覇市のCRESや、沖縄市のスキップヒューマンワークの代表らも同行した。