マンゴー 開花率54%/17年産
満開期1カ月遅れ/懸念は着果への影響
2017年産マンゴーの開花が進んでいる。県や市の調査で先月23日時点の開花率は約54%。まずまずの実績だが、満開期は1カ月ほど遅れる見通しだ。遅れに伴って懸念されるのが着果への影響。高温による受粉障害を回避するため、栽培ハウス内の適切な室温管理が求められる。
県と市、JAは先月の調査で、17年産収穫面積の半分に当たる約㌶のハウスで開花の状況を調べた。
調査範囲においては半分が開花しており、「まずまずの状況」(県)と評価している。前期作の43%(4月中旬調査)と比べても状態は良い。今後さらに開花が進み、全体の開花率を押し上げるとみられる。
ただ、例年は3月上旬に満開期を迎えるが、今年は遅れている。昨年10月から今年1月にかけて気温が高かったことが要因だ。マンゴーは一定程度の冷え込みがないと花芽分化が起きない。今回の遅れは高温の影響をもろに受けた形だ。
開花時期が遅れると、少なからず着果に響く。ハウス内の気温の上昇で、受粉がうまくいかない恐れがあるためだ。こういった受粉障害を避けるため、県はハウスの室温を適切に保つよう呼び掛けている。
担当者は「ビニールの開け閉めで風通しを良くしてほしい」と話し、ハウス内の空気の循環を促した。
また、気温上昇に伴う着果後の対応について「肥大の時期は果実が日焼けを起こしやすい。遮光ネットやかさを活用した日焼け防止が必要になる」と話し、万全な対策を求めている。
宮古島産マンゴーは、14年と15年に700㌧以上を出荷しているが、昨年は高温や長雨、日照不足、寒暖差の影響で生産量410㌧と不作だった。今期作における挽回が期待される。