モズク収穫ピーク/狩俣生産グループなど
昨年比2・5倍の150㌧水揚げ/気象条件に恵まれ豊作へ
今年1月から始まった2017年産の養殖モズクの収穫がピークを迎えている。昨年は天候不良による日照不足などが原因で、宮古島漁協(渡真利一夫組合長)が取り扱う養殖太モズクは例年の約600㌧から約60㌧の大幅な減産となった。今年は気象条件に恵まれて好転、3月末現在で昨年比2・5倍の150㌧を増産。このままの推移が続くと豊作になりそうだ。各モズク生産グループの漁師らは笑顔の表情を見せている。収穫作業は5月末まで行われる予定。
同漁協の組合員らは狩俣モズク生産グループ、西原モズク生産グループ、久松モズク生産グループを結成している。好天の日には各グループの会員らは漁船で養殖モズク場に出発。漁師らは潜って専用のポンプで養殖モズクを吸い上げ、船上のコンテナに詰め込む。
トラックに積み込まれたコンテナは、同漁協近くにある加工施設へ運搬。養殖モズクは選別後、一斗缶に詰められている。今月に入ってから養殖モズク(太・糸モズク)は1日当たり約10㌧が搬入されている。細モズクも順調に増産されており、昨年並みの約160㌧の収穫が予想されている。
狩俣モズク生産グループの前里弘治さん(75)は4日正午過ぎ、取れ立ての養殖モズクを狩俣漁港内に水揚げした。前里さんは「例年並みの収穫量だ。今年は養殖モズク網に雑草(雑海藻)が生えていない。生えているものはすべてモズクだから、うれしい」と笑顔で語っていた。
渡真利組合長は「収穫が始まったばかりの時は心配もあった」と振り返った上で「狩俣モズク生産グループの団結力には感激する。全員で力を合わせて上質のモズクを生産していることがすごい。感謝でいっぱい」と述べた。