13年度比12・3ポイント低下/県民意識調査
「使わない」は増加傾向/方言「話す」29%に減少
宮古方言を話す市民が減少している。県が発表した2016年度「しまくとぅば県民意識調査」の結果によると、人と話すとき、方言を「主に使う」「共通語と同じくらい使う」と答えた人は全体の28・7%、前回13年度の調査時と比べて12・3ポイント下がった。一方で「まったく使わない」という回答は前回より5・9ポイント増えた。
調査は今年1月12日から2月12日にかけて全県で行われた。調査員がランダムに家庭を訪問し、アンケートを取りながら面接。計2630人から回答を得た。
調査の結果、人と話すときに「しまくとぅばを主に使う」と答えた人は全体の6・9%で前回より3・1ポイント下がり、「共通語と同じくらい使う」という回答も前回に比べると4・5ポイント下回る20・9%だった。
宮古方言に絞ると、「主に使う」と答えた人は全体の11・7%で前回より10・9ポイント下がり、「共通語と同じくらいに使う」という回答は17%で1・4ポイント下がる結果となった。サンプル数にもよるが、今回の県調査においては、宮古方言を話す人が減少していることが数字で示された。
ただ、「主に使う」の回答は▽北部10・5%▽中部6・7%▽南部6・4%▽八重山3・1%-の中では最も高い比率だった。
「あいさつ程度」に使う人は%で、「あまり使わない」は・2%、「まったく使わない」は17%。あいさつ程度の回答が14・5ポイント増えた半面、「まったく使わない」も多くなった。
方言に「親しみを持っている」の回答は43・6%で半数を割り込んだ(前回調査時は52%)。一方、「親しみが持てない」という回答は5・4ポイント増えて6・4%だった。「どちらかと言えば親しみを持てない」の回答も3・4ポイント増えた。
方言を聞いて、その内容が「よくわかる」と答えた人は前回調査時の35・4%から26・6%へと大幅にダウンした。反対に「あまりわからない」「まったくわからない」は増えた。
アンケートでは、「子供たちに『しまくとぅば』を使えるようになってほしいですか」とも聞いた。
「使えるようになってほしい」とする宮古地区の回答は24・5%。前回調査時の45・8%と比べて大きく落ち込んだ。「できれば使えるように」も6・6ポイント下げる結果だった。「あまり使えなくても良い」は前回の5・1%から21・3%に増えており、「まったく使えなくてよい」という回答はゼロから11・7%と大幅に増え、方言に対する意識の変化が顕著に表れた。