虐待防止へ一丸/中央児相宮古分室
看板設置、連携強化を確認
1日に開設された県中央児童相談所宮古分室(野原勝所長)の看板設置式が17日午後、分室が入る宮古福祉事務所であった。担当する県子ども生活福祉部の金城弘昌部長は「地元の関係機関と連携し、児童相談業務態勢の強化に努めていきたい」と述べ、市、村、警察署、児童家庭支援センターに一層の協力を求めた。
児相宮古分室の最大の機能は、虐待に遭っている児童を強制的に保護できること。子の見守り態勢が強化される。市では虐待件数が増加傾向にあり、2015年度は36件を虐待事案として取り扱っている。
分室には分室長を含めて5人の職員を配置。虐待を受けている児童を保護したり、虐待が疑われる家庭を訪問したりして子どもたちの安全を確保する。
看板設置式で、金城部長は、15年度の虐待事案対応件数が全国で10万3000件、県内では687件あったことを報告した。その上で「平成27年7月には宮古島市で3歳の児童が虐待を受けて死亡するという痛ましい事件があった」と振り返り、「本県の児童虐待件数は増加傾向にあり、児童相談所の役割はますます大きくなる。分室を拠点に宮古地区の児童虐待の問題に効果的かつ適切に対応していきたい」と述べた。
設置式には、県や市、児童家庭支援センターの職員らが参加し、児童相談業務態勢の強化に向けて互いの役割を再確認した。
分室の日中の対応時間は平日の午前8時30分から午後5時分まで。それ以外の時間帯は虐待ホットラインに転送されるため、事実上24時間態勢で虐待事案に対応する。電話番号は0980・75・6505。