「農業への理解深めて」/JAグループ沖縄
県内全小学校に教材本贈呈
【那覇支社】JAおきなわ・中央会と農林中央金庫那覇支店などで構成するJAグループ沖縄は21日、県庁に浦崎唯昭副知事を訪ね、学校補助教材の全国版「農業とわたしたちのくらし」と県版副読本「おきなわの農業」のそれぞれ約2万6000冊を贈呈した。
2017年度の全国版では、教材本の内容をより視覚的に理解できるよう、一昨年から引き続きDVDを作成した。各教材やDVDは県内すべての小学校281校に配布され、新5年生の授業で活用される。
贈呈式で、JAおきなわの大城勉理事長は「教材本が広く教育現場で活用されて、多くの子どもたちが農業に興味を持ち、将来の沖縄農業の支えになるよう期待したい」とあいさつした。
JA沖縄中央会の砂川博紀会長は「教材本を通して、次代を担う子どもたちに食の基本である農業への理解を深めてほしい。今後も食と農に関する広報の強化に重点的に取り組んでいきたい」と述べた。
目録の贈呈を受けて、浦崎副知事は「学校教育に実践的に活用できる教材を寄贈され、心から感謝する。子どもたちが生産する農業の役割や重要性、沖縄農業に対する理解を深めていくことは大変大事なこと。教育現場で大いに活用していきたい」と話した。
全国JAグループは子どもたちに食や環境、農業への関心と理解を深めてもらおうと、08年からJAバンクアグリ・エコサポート基金を活用した「食農教育応援事業」の一環として、全国版教材を毎年県に寄贈している。今回で10回目。
14年度にJAグループ沖縄が独自に制作し配布した県版「おきなわの農業」は、学校現場の要望に応え今年度も引き続き贈られた。
県版副読本には沖縄の気候・土壌や農家人口・戸数のほか、県内の主な農畜産物が「どこで?なにを?どのくらい?」生産されるかなど、幅広いテーマが取り上げられ総合的に学習できる内容になっている。