イノシシ駆除、初日不発/宮古島市、猟友会
悪天候で視界不良/複数頭の生息確認
宮古島市は26日、有害鳥獣駆除を実施した。城辺長間~浦底地区の北海岸を中心にイノシシの猟銃駆除に当たったが、終日の風雨で視界が悪く、初日は不発に終わった。ただ、イノシシとみられる個体を複数頭目視しており、一帯に生息していることを確認した。猟銃駆除は27日も行う。
午前7時から駆除作業を始めた。市の職員25人と県猟友会石垣、竹富両地区のメンバー15人の計40人態勢で取り掛かった。
現場に着くと、駆除指定区域に狩猟犬を放った。イノシシを追い詰めて猟銃で仕留める作戦だ。
ほどなくして狩猟犬が追い回している様子を確認したが、雨風の影響で視界や音が遮られ、猟友会会員が撃つ散弾が命中することはなかった。ただ、狩猟犬がイノシシ1頭をかみ殺したという情報はある。
初日は駆除することができなかったが、子連れの個体を含めて複数頭を目視しており、イノシシとみられる個体が生息していることは確認することができた。
市農政課の松原直樹課長は「結果はゼロ。雨の影響で視界が遮られたほか、風が強く、逃げるイノシシの位置を音で確認することが困難だった」と初日を振り返った。その上で「子連れの個体が歩いているのを目視している。猟友会の話ではかなりの頭数がいることも否定できない」とした。
27日の駆除は「天候が気になるが、きょうと同じように万全な態勢で駆除に当たりたい」と引き締めた。
27日も長間~浦底の北海岸一帯で駆除を行う。市は指定区域周辺の住民に対し注意を呼び掛けている。
猟銃駆除は前年度から実施している。昨年6月に駆除した検体はDNA鑑定の結果、イノシシであることが判明。市は、繁殖している可能性もあるとみて危機感を強めている。