真相究明は司法の場へ/観光プロモ事業
宮古島市が2014年度に一括交付金を活用して実施した「観光プロモーション事業」問題についての市民説明会が26日夕、市中央公民館で行われた。会場には約70人の市民が詰め掛け、この説明会を開催した無会派市議が進める告発の動きに多くの参加者が賛同の声を上げた。今後、来月中の告発に向けて急ピッチで作業を進めるとしている。
この問題は、同事業において「業者間談合」や「官製談合」などの疑惑が浮上し、百条委員会が設置されて審議するも真相の究明には至っていない。
この日の説明会は、市議会の無会派議員5人(國仲昌二氏、新城元吉氏、上里樹氏、仲間賴信氏、石嶺香織氏)が提起して行われた。
國仲氏が同事業で浮上した疑惑の内容や、百条委員会の中で判明した不適切事項について、市民にわかりやすく紹介した。
さらに百条委員会の委員長だった濱元雅浩氏が、市議会に捜査当局に厳正捜査を求める決議案が提出された理由や、それが賛成少数で否決された経緯などについて説明した。
濱元氏は「百条委員会の報告書は『未完』での報告となったが、違法行為に当たるのではないかということを強く断定した内容となった。それは同委員会でも市議会の本会議でも全会一致で採択している。しかし、その内容を認めながらも厳正な捜査を求める決議に反対する意思が多数あり、否決されたことは不可解に思う」と述べた。
参加した市民からは「私たち市民も応援するので早期に告発してほしい」や「審議した同委員会のメンバーの中にも厳正な捜査を求める本会議の決議に反対した議員がいることが信じられない」などの怒りの声も聞かれた。
そのほかにも参加者からは「20年前に北海道に住んでいた時に、北海道のまちづくり研究会でも同様のことが起こった。これは癒着の構図だった。今の宮古島市は北海道の20年前の行政をやっているし、市のモラルが非常に低下している」との意見も出された。
今後については、今週中にも無会派の市議5人で方針を決定し、週明けにも今回賛同の意思を示した市民有志を交えた集会を行い、5月中の告発を目指す。