累積赤字9500万円に/コーラル社株主総会
会長に砂川佳一氏再任
第3セクターのコーラル・ベジタブル社の2010年度定時株主総会が15日午前、平良港ターミナルビルで開かれた。第11期事業の決算で単年度1800万円の赤字を計上、累積赤字が9500万円に膨らんだことが報告され厳しい経営実態が浮き彫りとなった。代表取締役に再任された砂川佳一会長は「今は荒波だが行く末は晴れ晴れとしている。宮古にとって存在価値のある会社にすることを誓う」と述べた。
第11期決算は減収増益。売上高1億1090万円に対する売上原価は8750万円で売上総利益は2344万円だった。だが「営業力の弱さ」から営業利益で1600万円の赤字を計上、その他を含めた経常利益は1800万円の赤字だった。
概要説明では「昨年暮れからの景気後退の影響を受けて業績が後退した」と報告。そのほか赤字の要因として①計画はあったが実行性がなかった②社内体制の確立が遅れた③営業力が弱かった-などを挙げた。
砂川会長は「代表取締役として思い通りの経営ができなかったことに責任を感じているところだが『逃げないでくれ』という社員らの声があった。しっかりとした会社にすることが私の使命。全力を傾注して経営向上に取り組む」と話した。
その上で第12期事業方針を提示。「真太陽の恵み 珊瑚の力を活かし、健康・長寿に貢献し奉仕する」を経営理念とし「公的資金を投入されている会社としてしっかりと経営に取り組み健康・長寿に寄与できる会社」(砂川会長)を目指す。
具体的な取り組みとしては、就業規則を改訂して賃金制度に等級号数制を導入する。そのほか①総務②企画営農③製造-の3部制とし、それぞれに担当部長を配置する。常勤役員室も新設する。
収支計画では売上高を1億6400万円に設定。売上総利益を5040万円とし、第12期の純利益は503万円とした。
増資に伴う株式報告もあり、増資後の株式は1330株、資本金額は6650万円。これにより、持ち株比率は筆頭の宮古島市が77%から68%となった。
任期満了に伴う取締役選任で、砂川会長をはじめ宮古島市の下地敏彦市長、現取締役の米田隆己氏を再任。その後の取締役会で代表取締役として砂川会長を再任、監査役には市会計管理者の饒平名建次氏を選任した。