「琉美乃花」が1位/16年度宮古地区
「光北福」4位に後退/県種雄牛精液払い下げ本数
県宮古家畜保健衛生所は6日までに、宮古地区における2016年度県有種雄牛の精液払い下げ本数をまとめた。第1位は久米島生まれの「琉美乃花」(くみのはな)。同年の県種雄牛選抜を受けて1405本を販売、前年の130本から急伸した。前回1位で宮古島市生まれの「光北福」は4位に後退したが、琉美乃花や、2位の「福福波」の父は宮古島市で生産された名牛「北福波」。一般配布を終了した今もなお、その名を轟かせている。
県種雄牛凍結精液の払い下げ本数は、2008年度から14年度まで北福波が7年連続で1位だった。払い出し本数は13万本以上とされ、歴代県種雄牛の中で最も利用された名牛だ。
北福波の精液の一般配布が終了すると、15年度は光北福が第1位に。父に北福波、母の父に金幸、祖母の父に平茂勝という優れた血統を有し、子牛生産能力検定で歴代県有牛最高の肉質上物率を記録して県種雄牛に選抜された。これを受け同年度は1885本の払い下げ実績を残した。
翌年度は、光北福と同じように県種雄牛に選抜された琉美乃花の払い下げ本数が一気に伸びた。父に北福波を持つ系統で子牛生産能力も高いとあって多くの繁殖農家に支持された。2位は福福波、3位には「勝群星」が入っている。
そのほか、富士久が220本で第5位、北福波が130本で6位、以下▽茂北福80本▽勝美福65本▽豊忠勝60本▽百合美津40本▽百合北30本-の順だった。
前年度1位の光北福は245本の払い下げで4位に後退したが、本年度から枝肉が市場に出回るため、その成績によっては再び本数が増える可能性もある。
光北福は枝肉重量、脂肪交雑(霜降り牛肉を生産する能力)の遺伝的能力が父の北福波を上回る実績を残しており、光北福を父とする子牛の競り価格の上昇も期待されている。