宮古の融資実績が大幅増/沖縄公庫
16年度教育ローン 前年度の2倍
沖縄振興開発金融公庫(川上好久理事長)は18日、2016年度における「国の教育ローン(教育資金)」の融資実績を発表した。それによると、県全体で過去最高を記録するとともに、宮古支店の実績は、金額で前年度の約2倍と大幅に伸びていることがわかった。
宮古の大幅増について、同支店では「公庫としては離島地域における人材の育成といった政策的な観点からも貸付制度額や貸付利率の優遇などの特例制度を設けている。制度説明会などを開催して周知を図ったり、支店前で『のぼり』を立ててその制度を浸透させたことが今回の実績になった」と説明した。
宮古支店におけるここ数年の実績は、13年度~15年度が1億円前後で推移してきたが、16年度は倍増の2億2700万円となっている。
取扱件数も15年度の136件から一気に増えて16年度は243件となっている。
公庫の特例制度としては、「教育離島利率特例」として、離島に住所を有する住民を対象に150万円を限度として貸付利率を0・9%低減している。その場合は居住島以外の大学等に入学、在学するための資金に限られている。
教育一般資金貸付の金利は、5月17日現在で年1・81%となっている。
また、「教育離島利率特例」については、「母子家庭・父子家庭の利率特例」(貸付利率の0・4%低減)や「年収200万円世帯利率特例」(同)などとの併用も可能となっている。
こうした制度が、離島の対象者に広く浸透したことなどが今回の大幅な実績増の要因と見ている。
同公庫全体の16年度における同ローンの融資実績は、件数が2378件(前年度比14%増)、金額は26億9900万円(同13%増)となっている。
そのほかにも、今年度に新たな特例として子ども3人以上の多子世帯を支援するため貸付利率を低減する「多子利率特例」制度も創設されている。