企業が社員の健康増進/健康経営宣言運動
南成土木と先嶋建設が登録
企業に社員の健康増進のための取り組みを宣言してもらう沖縄労働局の取り組み「ひやみかち健康経営宣言」運動で、このほど宮古地区からは南成土木(長濱洋子社長)と先嶋建設(黒島一洋社長)が宣言を登録した。これにより宮古地区で宣言登録を行った企業は3社となった。両社は26日、宮古労働基準監督署で会見を開き登録を報告した。
この取り組みは、社員を企業経営上の貴重な資源と捉え、その健康増進を健康投資とする「健康経営」に企業が取り組むことを推進し、取り組み事項の「宣言」を行ってもらうもの。県内29企業が宣言していて、宮古地区では宮古ガス(富山忠彦社長)が2016年3月に宣言している。
宣言の中で取り組み事項として南成土木は①禁煙の推進②血圧計を設置し日々の体調管理を意識する③定期健康診断の受診④毎週金曜日はノー残業デー⑤会社休憩室に健康器具の設置-を、先嶋建設は①業務開始前のラジオ体操の継続実施②出勤時のアルコールチェッカーによる検査の継続実施③定期健康診断の受診④産業医による保健指導の推進-を掲げている。
会見で南成土木の長濱豪取締役は「従業員に高齢者が多く、この先を考えた時、会社の経営理念を達成するためにはまず従業員が健康でなければならないと思った」、先嶋建設の友利博明常務は「従業員が高齢化していて、これから健康的に仕事をしてもらう環境を整えるには宣言を通して周知しながら従業員と役職員の意識を上げていかなければならないと思った」とそれぞれ宣言を行った理由を語った。
宮古労働基準監督署の宮國浩署長は「宣言をするからといって新しいこと行わなくても、今取り組んでいることで従業員の健康確保につながることであれば宣言してほしい」と他の企業へも積極的に宣言を行うよう呼び掛けた。
会見に同席した健康経営アドバイザーの西里えり奈さんは「不健康な社員は本来なら達成できるはずの利益を生み出すことができず、集中力の低下から事故やミスを発生させ、顧客の信用を失い、会社の信用をなくしてしまう可能性がある」などとして企業による社員の健康管理の必要性を指摘した。