学校用地は4校いずれかに/市教委
城辺地区中学統合で説明会
市教育委員会は26日、城辺公民館で城辺地区中学校統合計画案の住民説明会を開いた。城辺地区の4中学校(福嶺、城辺、西城、砂川)を、2021年度までに一つに統合する計画で、統合の理由や目指すべき学校などのほか、統合する場所の選定について担当者が説明を行った。市は、統合する学校の場所を、4中学校のいずれかにしたい考え。市の部長らで構成する「選定委員会」を設置し、選定する計画だ。参加者からは、「廃校になる残り3校の学校施設はどうなるのか」「新たな場所につくることはできないか」などの意見が出されたほか、「経緯についてはきちんとした説明をしてほしい」などと、保護者を含む市民に積極的な情報提供を求めた。
宮國博教育長はあいさつで、学校規模適性化については、市民の間で賛否が渦巻いている状況を挙げたほか、これまでの統合例や伊良部地区で進められている小中一貫校を紹介。その上で「市民の間では学校統廃合を理解しつつも、納得できないという難しい問題があるが、2021年度の統合を見据えた議論を深めてもらいたい」と呼び掛けた。
担当者からは、新設校の校名や校章、校歌、制服などを新たに制定することや、統合により友人関係の広がり、学習・生徒指導の充実が図られることなどが説明された。
学校用地の選定については、保護者や地域住民への説明会などを経て今年9月には決定する方針。
質疑応答では、「教委の作業の進め方は、都会に児童生徒を誘導するような形だ」「地域住民にとっては学校はコミュニティーの核。それを踏まえて教育行政に取り組んでいかないといけない」などと取り組みに疑問を投げ掛ける意見があった。
一方で、「子供の減少は社会現象。特色ある教育やカリキュラムを組みスクールバスの導入、教員は元気のある人を配置して、『ここは良い学校だ』と言われるような教育環境をつくってほしい」と前向きな発言もあった。
福嶺幼稚園の休園をマスコミ報道で知ったという保護者の男性は「事前の説明が無かった」と行政手法に不満をもらした上で「新しくできる学校用地は、どこが選ばれても全員が賛成するわけでないと思うが、選定の経緯については丁寧すぎるほど丁寧な説明をしてほしい」と求めた。