融資総額は69億7100万円
沖縄公庫宮古支店 16年度実績を発表
沖縄振興開発金融公庫宮古支店の安里高志支店長らは29日、会見を開き、同支店の2016年度融資実績を発表した。融資総額は69億7100万円で前年度実績を1億9600万円下回ったものの70億円近い高水準を維持した。
16年度の融資実績は、件数が前年度の556件から47件増の603件、総額は71億6700万円から1億9600万円減の69億7100万円だった。
商工会議所、商工会から経営指導を受けている事業所が融資対象となる小規模事業者経営改善資金(マル経資金)は前年度比1億800万円減の15億4700万円、沖縄雇用・経営基盤強化資金は1億1500万円減の8500万円となった。伊良部商工会の推薦実績は19件、1億7500万円で、過去最高を記録した前年度の28件、2億2200万円に次ぐ実績となった。
教育資金の融資実績は前年度の1億1700万円から2億2700万円と倍増に近い大幅増となった。件数は教育離島利率特例が前年度比49件増の136件、母子家庭・父子家庭の利率特例などそのほかの制度合計が39件増の126件。
融資金額を業種別に見ると、最多は建設業の18億5400万円、次いで製造業の10億7500万円、卸・小売業10億3100万円などとなっている。
16年度に創設された「沖縄ひとり親雇用等促進貸付利率特例制度」の融資実績は2件、6100万円だった。
16年度は冬場の長雨や日照不足による発育不足から収穫量が大幅に減少した養殖モズク生産者を対象に、無担保無保証の農林漁業セーフティーネット資金を15件に合計で3200万円融資した。
会見で16年度実績を発表した安里支店長は、「公共工事の着実な進ちょくや入域観光客数の増加などにより管内経済の活性化が続いている」とした上で、「直近3年間は融資総額がほぼ70億円と高い水準の実績となっている。件数は3年で最も多く、融資制度が浸透しているといえると思う」との考えを示した。